kurosawa masashi
当事務所では多岐に亘る分野の法律問題を取り扱っておりますが、ご参考のために解決事例の1つを紹介します。
※ 特定を避けるために事実関係を多少変更している部分もありますが、大枠部分は変えておりません。
【事案の概要】
50代の女性の経営者様からのご相談でした。取引相手から訴訟を提起され、所有不動産について仮差押えをされてしまい、本案訴訟で1審で敗訴してしまったため、仮差押えを免れるために行った仮差押解放金について、仮執行宣言によって本差押えがされ、回収されてしまったところ、2審で逆転勝訴したため、回収されてしまった仮差押解放金相当額を取り戻したいとのことでした。
【当事務所の対応】
訴訟を提起し、差押えにより取り立てられてしまった仮差押解放金相当額の返還を認める判決を得た後、強制執行が問題となりました。そこで、先方が仮差押えを行った際の供託金の取戻請求権について、転付命令を得たうえで担保取消の申立てを行い、当該供託金相当額の回収を得ることができました。
【コメント】
差し押さえた供託金取戻請求権の取り立てを行うためには、担保取消しの申立てを行う必要があるところ、そのためには転付命令の申立てを行う必要がある点がポイントです。こういった複雑な手続につきましては、是非とも弁護士にご相談ください。
法律事務所DeRTA 弁護士 黒澤真志
ABOUT ME
2009年12月に弁護士登録(登録番号41044)し、アクト法律事務所にて勤務した後に2019年4月に独立し、法律事務所DeRTA(デルタ)を設立。
会社の顧問業務から訴訟事件まで数多くの事件をこなし、東京地方裁判所の破産管財人や東京簡易裁判所の司法委員も担当している。
著書に「解雇事例をめぐる弁護士業務ガイド」(三協法規)共著、「離婚・離縁事件実務マニュアル」(第3版)(ぎょうせい)共著、「遺産分割実務マニュアル」(第3版)(ぎょうせい)共著、「新破産実務マニュアル」(全訂版)(ぎょうせい)共著、「遺言書・遺産分割協議書等条項例集」(新日本法規)共著など。